Google は Chromium Blog で、Chrome における HTTP/2 のサポートと、SPDY のサポート終了に関する記事を公開しました。2016年の早い時期には、SPDY のサポートを終了するとのこと。
あわせて、SPDY で使用されている TLS-NPN についても HTTP/2 への移行に伴ってサポートを終了し、TLS-ALPN に移行するとのことです。
まぁ、今年の早いうちには HTTP/2 も正式に RFC 化するだろうし、そっちが各ブラウザ、Web サーバソフトウェアなどでサポートされれば SPDY をサポートする必要はなくなるわけですから、流れとしては自然だと思います。
ちょうど、HTTP/2 や SPDY に関して、ちょっと前に記事を書いていますので参考まで。
ちなみに、Chrome 39 以降では SPDY/4 (HTTP/2 draft-14) にデフォルト無効ながら対応していますので、 chrome://flags/
から有効にすることで、現状でも HTTP/2 を使用することができます。
SPDY/3 のサポートはすでに終わってるっぽい
正式にサポートが外れたっていう情報が見つからなかったのであくまで自分の環境で確認した限りですが、Chrome 40 では、SPDY/3 のサポートが終わって、SPDY/3.1 のみの対応になっていますね。
この Blog をホストしているサーバが、Apache + mod_spdy の組み合わせで、SPDY/3 を使用していますが、Chrome 39 までは下記のように chrome://net-internals/#spdy
で確認すると、SPDY/3 への対応と、SPDY/3 で通信しているホストが表示されます。
しかし、Chrome 40 にバージョンアップして、同じく chrome://net-internals/#spdy
を確認すると、下記のように SPDY/3.1 しか認識していないことがわかります。
Chrome 以外の各ブラウザだと、Firefox は正式リリース版としては次のバージョン、Firefox 36 で、SPDY/3.1 の実装で置き換える形で SPDY/3 のサポートを終了します。
また IE も現状では Windows 8.1 上の IE11 で SPDY/3 に対応していますが、次期リリース以降は SPDY のサポートをやめて、HTTP/2 に一本化する予定とのことですので、SPDY を使うにしても、SPDY/3 しか使えない環境の場合は先が短いです。
一応、Google が mod_spdy を Apache Foundation に寄贈したことで、Apache 2.4 以降での SPDY(HTTP/2) 標準サポートに向けて進んではいますが、まだ使える状態にはなっていません。
また、Apache + mod_spdy の組み合わせも、SPDY/3 にしか対応できませんので、Apache サーバ使ってる環境だとすぐには恩恵に預かることができなそう。
ということで、ちょっと話がずれましたが、今年は HTTP/2 が普及の年になりそうですね。