Pogoplug を米 amazon で買ってみた

米クラウドエンジンズ社が販売する、NASアダプタ、「Pogoplug」 を米国 amazon から購入してみたのでその手順と、数週間使ってみての感想などをまとめてみました。

Pogoplug

去年の 12月から更新サボっていたので、そろそろなんか書かないと死亡説とか流されそうな今日この頃。ネタに困ったので Pogoplug を米国 Amazon で購入した際のことやとりあえず数週間使ってみての感想など書いてみようと思います。

Pogoplug は、米クラウドエンジンズ社が販売する、NASアダプタ (+Web サービス) で、手持ちのUSB HDD や USB メモリ など USB ストレージを接続することで簡単にパーソナルクラウドを実現できるっていう製品。DropboxZumoDrive などのオンラインストレージサービスを使っている人には想像がつきやすいと思いますが、大雑把に言えばあれを自前のストレージでやってしまいましょうという感じの製品です。

日本でも2月4日から販売開始

日本でもソフトバンクBB との提携によって2月4日から販売が開始されていますが、かなり人気のようで、amazon.co.jp などの取り扱い店でも品薄な感じになっているみたいですね。

ちなみに、今回日本で発売された 「Pogoplug POGO-P25」 は、米国ですでに発売されている 「Pogoplug Pro」 から無線LAN機能を外したもので、カラーは黒。米国で現在販売されている同クラス製品の 「Pogoplug POGO-E02」 とは、搭載されている CPU やメモリ容量、さらに組み込まれている Linux カーネルのバージョンが異なるとのことです。

あえてピンクの Pogoplug

Pogoplugで、今回私は日本で発売された Pogoplug POGO-P25 を買わずに、Pogoplug POGO-E02 (ピンク) をわざわざアメリカから買いました。理由は元々買うならピンクがいいなと思っていたということと、とっても安かったという2点。

Pogoplug 自体は去年ですが、清水理史氏が INTERNET Watch で連載している 「清水理史のイニシャルB」 で紹介しているのを見て、面白そうだなと思ったものの当時は、

  • Dropbox を有料アカウント (50GB) で使っていて特に不便はない
  • 自宅にはNAS(LS-Q1.0TL)もあるし、必要ならそいつにリモートからアクセスできるようにすればいいや

という理由で特に購入しようということまでは考えませんでした。そのまま忘れかけていたら年明けに日本発売のニュース。手軽に買えるなら1台買おうかなと思っていたら、発表された日本仕様はカラーが黒…前述の通り、買うならど派手なピンクだぜと思っていた身としてはガッカリだったのと、さらに、いつでも買えるだろと高を括っていたら発売日翌日くらいには軒並み在庫切れってことでその黒すら買えないっていう状況に。

それなら面倒だけど米国 amazon でピンクを買おうと思って見てみたら予想外に安い 「$49.99」 で売られていたので思わず買ってしまいました。円高で得しました。

米 amazon からの購入手順と金額

折角なので米 amazon から購入してどれくらいのコストと時間がかかったのか書いておきますと、まず本体が、

  • 本体の販売価格: $49.99
  • 配送手数料: $7.05 (amazonに出店している別店舗で買ったのでこれがかかった)

で、合計 $57.04

さらに、今回購入したお店は日本への直接配送はしてくれないとのことでしたので、現地でサービス提供されている荷物転送サービスのお世話になりました。手順としては下記のような感じになります。

  1. 転送サービスでアカウントを作る(米国内の住所を教えてくれる)
  2. お店 (amazon) では送付先に上記で教えてもらった住所を指定して注文する
  3. お店から発送したよの連絡がきたら、転送サービスのマイページから「どこどこからこういう商品がが届きますよ」と登録
  4. 商品が転送サービス業者に届くと中身を確認して日本までの送料や手数料などを見積もってメールで連絡をくれる
  5. その金額を決済すると発送される
  6. あとは荷物が届くのを待つだけ

ちなみに、Pogoplug は 1台で梱包重量が 1.25kg、日本までの送料が $28 に業者さんの転送手数料が $7 の計 $35 で送ってもらえました。これと本体の購入にかかった $57.04 をあわせるとトータルで $92.04 ですから、今の為替レート($1=83円として)だと日本円にして約7,600円くらい。かなり安く済みました。

到着までは amazon.com での注文からトータルで10日程度 (販売店→転送サービス業者までが4日くらい、転送サービス業者さんの発送から自宅までが5日くらい) でした。十分早いですね。

同じ米 amazon で買っても、買う業者や商品によっては日本への直発送をしてくれる場合もありますので、その辺は確認してみてください。なお、amazon.com での Pogoplug POGO-E02 商品ページはこちらです。私が買ったときは $49.99 で出ていましたが、今は価格も変わっていますのでご注意ください。

先にも書いたとおり、日本で発売された Pogoplug POGO-P25 は、今回私が購入した Pogoplug POGO-E02 と比べて CPU がデュアルコアプロセッサになったりスペックは上がっていると思われますし、一時期の品薄状態もそろそろ解消されるでしょうから特別な理由がなければ日本で買えばいいと思いますが、参考まで。

Pogoplug

Pogoplug

セットアップは超簡単

Pogoplug の使い方などに関してはネタフルさんが結構書いているのでそちらを見てもらう方がわかりやすいですが、箱から出して、LAN ケーブルと USB ストレージをつないで電源いれたら、あとは Web 上からアカウントを作ってアクティベーションするだけっていうとっても簡単仕様でした。ホント数分で終わります。

接続する USB ストレージは FAT32、NTFS、HFS+、EXT-2/EXT-3 いずれかでフォーマットされていれば大丈夫。手持ちの余った HDD などを利用してもいいでしょう。私は手元に 2TB の HDD が余っていたのでそれと、これまた手元にあったセンチュリーのお立ち台を使って接続してみました。

Pogoplug

ローカルドライブとして認識されるのが便利

PogoplugPogoplug は専用のアプリケーション 「Pogoplug Drive」 を PC にインストールすることで、接続した USB ストレージをローカルドライブ(Windows の場合は P ドライブ)としてマウントしてくれます。P ドライブ直下には接続した USB ストレージごとにフォルダが作られ、そこにファイルを置くことができる仕様。複数のストレージをつなげば、その数だけフォルダが作られますので、ファイルが置いてあるフォルダからどのストレージにファイルが保存されているかはわかります。

なお、「Pogoplug Drive」 の設定で、複数つないだ USB ストレージをそれぞれ単体のドライブとして認識させる 「multi-drive mode」 も用意されています。

Pogoplug

アクティブコピー機能を使ってみる

Pogoplug Drive には 「アクティブコピー」 という機能が備わっていて、簡単に言えば指定したPC 上のフォルダの中身を Pogoplug の指定した場所に自動コピーしてくれる機能です。同期ではなく、新しいファイルなどが監視対象フォルダに追加されたりすると、それを都度、Pogoplug にコピーしてくれるだけなのですが、アプリケーションが勝手に差分をコピーをしてくれるので、楽ちんです。

これで何をするかというと、私の場合は仕事柄、自宅 PC、会社の PC、あるいは外出先でノート PC と、色々な場所で作業することが多く、そのために Dropbox は欠かせないツールなのですが、たまに 外出先で「あのファイル…」となった時に、「自宅 PC のデスクトップに置きっぱなしだった」 みたいなオチで面倒な感じになる時があります。

そこで、アクティブコピーでデスクトップの内容を Pogoplug にコピーしておけば、そういう悲しい出来事ともおさらばできそうということで設定してみました。

設定は Pogoplug Drive の 「Active Copy」 を開いて、「Set up Active Copy on a new folder」(日本版だと多分日本語になってます) をクリックしてまずはコピー元 (ディスクトップ) を選択、そのあと、Pogoplug のどこに保存するかを選択して追加したら、「スタート」 を押すだけ。あとはソフトウェアが勝手にやってくれます(ただ、コピーにはそれなりに時間がかかるので、頻繁に PC の電源を落とす人には向いてないかも)。

Pogoplug

※ もちろん、Dropbox でもシンボリックリンクなどを使って同様のことができますが、デスクトップにたまにとってもでっかいファイルとかを置いたりすることもあるので、容量制限のある Dropbox より、自分でいくらでも増設できる Pogoplug の方が気を遣わないという理由でやってみました。

実際にノート PC にも Pogoplug Drive を入れて、外出先からアクセスしてみましたが、それ程大きなストレスもなくファイルが閲覧できました (オプションのSSLを有効にしていますが、数MBくらいまでのファイルならそんなに待たされません)。ノート PC で作ったファイルなども P ドライブに突っ込んでおけば自宅にある Pogoplug に同期されるので感覚としては容量がとっても大きい Dropbox を使っているみたいな感じで便利だなと思いました。

よかった点と気になった点まとめ

まとめてみましょう。まだ数週間しか使っていませんのですべてを把握したわけではありませんが、よい点としては

  • 自前でストレージを選択、さらに増設できるので容量を気にせず使える
  • セットアップがとにかく簡単。知識がない人でもつなげるだけで一定のセキュリティが保たれているので安心
  • ローカルドライブとして認識されるので使い勝手もいい
  • とにかく安い。手元に HDD などが余っていればとっても手軽に始められる
  • 【番外】SSHできるオプションがあるので知識のある人なら色々できそう

一方でここが良くなったらいいのにという点としては、

  • ファイルをシェアしたいとき、わざわざ Web から My Pogoplug にアクセスして共有 URL を発行しないといけない。Dropbox みたいに右クリックから簡単に共有 URL が発行できたらいいな ←コメント欄で教えて頂きましたが右クリックメニューの「送る」にありました。
  • 複数 HDD をつなげられるのでこれでRAIDが組めたらもっといいな(RAID対応のUSB ストレージをつなげばいいんだけど)
  • オプションのSSL通信を有効にすると結構速度が落ちる印象。これはハードウェアのスペックの問題だと思うけど、気になる人はSSL使わない方がいいかも(使わなくても一応セキュリティは確保されてるらしい)
  • GoodReader あたりと Dropbox みたいに簡単に連携できるようになったらハッピー(これはGoodReader側の対応の問題か… / 現状でも Pogoplug で FTP や WebDAV を立ち上げてとかすればできるけどね)

ということで、長くなってしまいましたが、ロケーションを選ばず仕事 (とか作業) するような人で、Dropbox だと容量がなぁとか思っている人には向いている製品だと思います。あと上にも書きましたが、SSH できるし、中身は Linux なので安価なお遊び用サーバが欲しいなんて人にも良いかも。

今回は触れませんでしたが、他にも DLNA サーバー機能、iPhone / iPad、Android などスマートフォン向けのアプリケーションも用意されていますので、外出先で自宅の HDD にある音楽ファイルを再生したいなんて用途にも使えます。興味があれば調べてみるといいと思いますよ。

もうしばらく使ってみて気がついた点があればまた書くかもしれません。

記事をここまで御覧頂きありがとうございます。
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