IE の中身だけ Google Chrome にしちゃおうぜというコンセプトで発表された 「Google Chrome Frame」 ですが、今日公開されたバージョンで 「Beta」 表記が取れて安定版となりました。
以前、当サイトでもベータ版がリリースされたときに取り上げましたが、安定版となったことで企業などでも安心して使いやすくなるのではないでしょうか。
IE といえば、最新版の IE9 がベータリリースされたり、それによって HTML5 や CSS3、SVG など、最新技術への対応も比較的進んで先行している他のブラウザにやっと追いついてきそうな感じではありますが、まだ正式リリースまでは時間がかかりそうなのと、Windows XP 環境では使えない (Windows Vista Service Pack 2 以降または Windows 7 以降が必須) ため、特に企業などで XP から Windows 7 への移行が遅れているなんて場合だとそもそも使えないなんてことになりそう。
そういう意味では、今回の正式版リリースは OS 環境に縛りがあって、IE9 は使えないけど、最新の技術を使用した Web アプリケーションなんかは使いたいって人にはいいかもしれません。
とはいえ、自由にソフトウェアのインストールができる環境なら、普段は IE なんか使わずに Firefox や Chrome や他のブラウザを使用すればいいだけですから、ソフトウェアのインストール権限がない職場の PC なんかだと、Chrome Frame だって同じく使えませんよねっていう話になってしまいそうな感じ。
その辺は Google さんもわかっているようで、前述の安定版リリースを伝える Blog エントリー内でも下記のように書かれています。
A stable release is just the beginning for Google Chrome Frame. We've set aggressive goals for future releases: we're working on making start-up speed even faster and removing the current requirement for administrator rights to install the plug-in. Expect more improvements and features in the near future, as we plan to release on the same schedule as Google Chrome.
「今後の目標としてもっと起動をスピーディにするのと、インストール時に管理者権限がなくてもいいようにしたい、それに取り組んでいくよ」 ということですね。また、今後 Chrome Frame のリリースを本家 Google Chrome と同調させるよとも書かれています。
さて、Chrome Frame は旧式 IE の使用を強制されているユーザーの救世主となるのでしょうか?今後の展開に注目したいところです。