シックス・アパート社より、Movable Type の最新版となる、Movable Type 6.3 のリリースが発表されました。すでに Movable Type 6 のライセンスを持っているユーザーは、無償で Movable Type 6.3 にアップグレードすることができます。
PHP 7 および、MySQL 5.7 に対応
機能的に大きな変更は行われていないようですが、PHP 7 および、MySQL 5.7 に対応するなど最新のサーバ環境にあわせた細かいけれど重要な修正が行われています。
PHP 7 のパフォーマンスについては、PHP ベースの Web アプリケーション開発等で知られるゼンド・テクノロジーズ (Zend Technologies) 社のレポートによると PHP 5.6 に比べて 2倍程度の向上が期待できるとも言われています。
通常のスタティック・パブリッシングを利用しているユーザーにはあまり恩恵はないですが、ダイナミック・パブリッシングではかなりのパフォーマンス向上が期待できるかもしれません。
画像品質調整機能の有効 / 無効を設定可能に
Movable Type 6.2 で追加された、アップロード画像の画像品質を調整する機能については、システムの全般設定にある 「画像品質の設定」 項目、もしくは ImageQualityJpeg
、ImageQualityPng
といった環境変数で圧縮率を設定することはできましたが、この機能自体の有効 / 無効を設定することはできませんでした。
今回の Movable Type 6.3 では、この画像品質調整機能自体の有効 / 無効を設定する機能が追加されています。初期設定では有効。
上記、システムの全般設定にある 「画像品質の設定」 にこの機能の有効 / 無効を設定できるほか、新たに追加された AutoChangeImageQuality
環境変数によって設定を行うことができます。
その他
MTAssetThumbnailURL
、MTAssetThubmailLink
テンプレートタグのモディファイアとして、force
モディファイアが追加されました。
各テンプレートタグに対して width
や height
モディファイアに元画像の幅や高さよりも大きい値を指定した場合、今までは元画像のサイズのまま出力されていましたが、force="1"
を指定することで、強制的に指定したサイズでサムネイルが作成されます。もちろん、このモディファイアを指定しなければ従来通りの挙動になります。
その他、クラウド版や エンタープライズ向け Movable Type Advanced においては、サーバー配信機能の改善なども行われています。詳しくはリリースノートを参照してください。