Google Chrome の最新版となる、Chrome 59 が正式にリリースされました。
このバージョンの大きな目玉は、ヘッドレス環境での実行に対応したこと。Chromium と Blink レンダリングエンジンが提供する機能のすべてがコマンドラインから利用可能になります。現時点では Mac と Linux のみの対応ですが、今後、Windows にも対応予定とのこと。
その他、デバイスのカメラをコントロール可能な 「Image Capture API」 の実装、開発者ツールへのフルページスクリーンショット機能やカバレッジ計測ツールの追加などが行われました。
Google Chrome 59 の新機能については、下記の動画で解説されています。日本語字幕がまだ (この記事を書いている時点では) 付いていないので英語が理解できる方のみになってしまいますが。
ヘッドレス Chrome
例えば、開発環境に Blink レンダリングエンジンの機能を利用した自動テスト環境を構築したり、例えば本バージョンから搭載されたフルページのスクリーンショット機能を、サーバ上で動作する Web アプリケーションに組み込んだりといったことが可能になります。
ヘッドレス Chrome について詳しくは下記のページが参考になります。
Image Capture API
また、「Image Capture API」 を実装したことで、Chrome を実行中のデバイスに接続、あるいは搭載されたカメラを、ブラウザから操作することが可能になりました。この API は、Android、およびデスクトップ版の Chrome 59 で使用可能です。
この API を利用することにより、フル解像度の写真を撮影できるだけでなく、ズーム、明るさ、コントラスト、ISO、ホワイトバランスなど、デバイスに搭載されたカメラが持つ様々な機能を Chrome から制御することが可能です。
Image Capture API について詳しくは下記のページが参考になります。
開発者ツールの機能追加
開発者ツールにもいくつかの便利な新機能が追加されています。
例えば、CSS や JavaScript のカバレッジを計測するツールが追加されたり、フルページのスクリーンショットを開発者ツールから取得できる機能などが追加されています。
Chrome 59 で新たに追加された開発者ツールの機能については下記にまとまっています。
その他、30 件のセキュリティアップデートが行われていますが、そのうちの 16 件は、外部のセキュリティ研究者からの脆弱性報告に基づいて行われたもの。
Google は脆弱性発見者に対して賞金を支払っていますが、今回のセキュリティアップデートによって対応された脆弱性報告に対する賞金のうち、最も高額ものは 7,500ドル(日本円で約 82 万円) となっています。