企業の Web サイトを考えたときに、会社へのアクセスマップは無くてはならないコンテンツだったりしますが、オリジナルのアクセスマップを画像ファイルで用意する場合、地図を作る手間はもちろん、細かい修正や、または会社の移転などでいちいち地図を作り直すなんてことになったりと、なかなか面倒なものです。
そこで、いわゆる地図サイトが提供する地図データを利用してアクセスマップが作れたら正確だし、楽なんですが、例えば日本でメジャーな地図サイトである MapFan や Mapion さんでも企業向けに地図データの提供サービスは行っているものの当然有料ですし、提供されるサービス自体も普通のアクセスマップには大げさすぎてもったいないということで、イマイチいい解決策がなかったわけです。
ところが、Google が最近提供し始めた Google Maps API のおかげで、そんな悩みともおさらばできる時代がやってきました。そこで Web サイトのリニューアルを機に、早速自社のアクセスマップを Google Maps API 版に切り替えてみました。
この程度のアクセスマップなら簡単に作れるし、後から目印などを追加したりするのも簡単。ついでに今後オフィスが移転しても一瞬でアクセスマップの更新ができます。便利な世の中になったものです。
ところで、まったく話は変わるのですが、地図データは制作するのにものすごい手間と労力がかかります。しかも刻々と変化し続ける全国の地図データを常に最新の状態に更新し続けるのはそれは大変なことなわけです。
なので地図データの権利を持っている会社としてはそう簡単にデータを使わせてやろうなどとは思わないのが普通です。よって、これまで日本の地図サービスサイトは API を無料で提供することなど選択肢になかったはずです。
そう考えると、Google Maps API は利用時の制約が驚くほどゆるく、一応商用利用禁止とは言っているものの、結構自由に使えるようになっています。これは Google がまずは地図サービス (というかローカルサーチ) のプラットフォームとして自社のサービスを広めておくことに重点を置いているからだと思われ、とりあえずデファクトスタンダードの地位さえ獲得しちまえば後は好き放題っていう......
実際に、日本でもはてなを筆頭に Google Maps API を自社のサービスと融合してくる人たちがチラホラ出始めていますし、今後はもっと増えてくるでしょうね。