RSS、ネットにドップリはまっている人間にとっては馴染み深いこのフォーマットも、一般的な理解度は 9% 程度しかないなどといったリサーチ結果もありました。
これだけ便利なものにもかかわらずなぜ一般への普及がイマイチ進まないのかを考えたときに、よく出てくるのが 「RSS」 っていう呼び名が専門用語でよくわからないからでは?という意見。
これは最近 Microsoft の IE 開発者が IEBlog で、「RSSフィード」 という呼び方をやめ、代わりに 「Web フィード」 と呼ぶことを表明したなんて話からも結構説得力があるのですが、本当に RSS という専門的な名称がその普及を遅らせている要因なのか、ちょっと考えてみることに。
いきなり結論から言ってしまえば RSS という呼び名自体が RSS の普及にブレーキをかけている大きな要因とは思えないというのが私の考え。
あくまで私の経験ですが、RSS をはじめて知ったとき 「RSS」 という名称や、その意味っていうのは正直あまり重要ではなくて、RSS と RSS リーダーを使ったら、「ネット上での情報収集とか、Web サイト巡回がものすごく効率的になるよね」 ってところでまずは食いついたわけです。つまり、人は今の自分が抱えている不便さを解決してくれるものであれば、それがどんな名称で呼ばれていようが使うのではないかと。
もちろん親しみ易さという点で多少の差は出るかもしれませんし、便利なものだとわかってもらうためにはまず最初にわかり易い名称をという考えもあるかと思いますが、私はその前に RSS に対する 「ニーズ」 という部分を考えるべきなのではないかと思うわけです。つまり、先に述べた、「RSS でネット上での情報収集とか、Web サイト巡回がものすごく効率的になるよね」 ってところに大半の人達が魅力を感じていないのではないかという点です。
例えば 1日に何十、何百と言うサイトを見て回ることもなければ、情報なんてテレビで流れているマスな情報で十分ですよという人にとって 「RSS を使えばネットの情報収集がこんなに効率よくなる」 なんて鼻息荒く力説してみたところで大したインパクトはないのではないかと。
その辺のニーズが高まってきたときに初めて 「RSS」 という難解なものを意識させずに利用させる工夫が必要になるのではないかと思っていて、でもそれは RSS という名称がどうこうというより、ブラウザなど RSS 対応ツールの仕様の問題なのではないかと思うわけです。つまりはエンジンの仕組みを知らなくても車が運転できるように、そもそも RSS なんて知らなくても使つかえているっていう。
しかし、どうやったら RSS に対するニーズが高まるのか......