先日、日本発の Lightning Network プロジェクト 「Diamond Hands (ダイヤモンドハンズ)」 への参加を目標に、Raspberry Pi 4 + Umbrel で Bitcoin (ビットコイン) フルノード / Lightning (ライトニング) ノードを立ち上げてみたというお話を書きましたが、今回はその後日談というか、その記事では触れなかった部分の追記。
立ち上げた Lightning ノードには、外部に公開される識別子として、「Public Key」 (ランダムな文字列) という各ノード固有のアドレス的なものを持っています。また、用途はよくわかりませんが、テーマカラー的な情報 (Hex カラーコード) も持っていて、Umbrel で稼働している LND (Lightning Network Daemon) のデフォルト値としては #3399ff
が設定されています。
当然、そのまま運用しても何ら問題ないのですが、LND の設定で、自分の Lightning ノードに 「Public Key」 とは別の 「Alias」 (エイリアス、つまり別名ですね) を設定することができるのと、カラー設定も同じく自分の好みに合わせて変更することができるようになっていますので、その設定方法について簡単にまとめておこうかなと。
Lightning ノードを立ち上げたよという記事にも最後に書いたんですが、公開している Lightning ノードの情報は、Lightning ノード専門の検索サイト的なものに掲載されます。例えば私が運用している Lightning ノードの情報は下記のような感じ。
設定したエイリアスなどが反映されていることがわかります。
なお、私は 「Diamond Hands (ダイヤモンドハンズ)」 プロジェクトに参加するにあたって、自分の Lightning ノードを示す名前が無機質な 「Public Key」 しかないっていうのはちょっと味気ないなということで、エイリアスを設定したのですが、エイリアスなどの設定自体は必須ではありません。
また、少なくとも現時点では Umbrel の GUI から変更したりできず、後述しますが、Umbrel に SSH して LND の設定ファイルを直接いじる形になりますので自信のない人はやめておきましょう。
エイリアスとカラーの設定方法
まず、Umbrel に SSH します。同一ネットワーク上に Lightning ノードがある (つまり普段、http://umbrel.local
でアクセスしている環境から) なら、
umbrel@umbrel.local
のように、umbrel.local
に対して、ユーザー名 umbrel
で接続し、Umbrel に設定しているパスワードを使って SSH が可能です。
umbrel/lnd/lnd.conf
に LND の設定ファイルがありますので、エディタで編集します。使用するエディタはデフォルトで入っているものであればお好みでよいと思いますが、例えば vi を使用するなら下記のように編集しましょう。
vi umbrel/lnd/lnd.conf
umbrel/lnd/lnd.conf
の内容は下記のようになっていると思います。
# Warning: it's not recommended to modify these files directly. Any # modifications you make can break the functionality of your umbrel. [Application Options] listen=0.0.0.0:xxxx rpclisten=0.0.0.0:xxxx restlisten=0.0.0.0:xxxx ...以下略...
エイリアスの設定は、[Application Options]
ブロック内に
alias=[ここに好きな名前]
という形式で設定します。
カラー設定は、エイリアスの設定に続けて、
color=[ここに Hex カラーコード]
という形で設定します。例えば下記のような感じですね。
# Warning: it's not recommended to modify these files directly. Any # modifications you make can break the functionality of your umbrel. [Application Options] alias=BurnworksLightning color=#e72d2d listen=0.0.0.0:xxxx rpclisten=0.0.0.0:xxxx restlisten=0.0.0.0:xxxx ...以下略...
変更内容が間違いないことを確認後、ファイルを保存し、Umbrel を再起動しましょう。これで設定は完了です。
なお、エイリアスは公開情報ですので、ここに個人情報などは入れないようにしてくださいね。私は気にしてませんけども、ノード運用者と自分が (推測でも) 結びつくのが嫌だという人は普段使っているハンドルネームとか、そういうものも使わない方がよいと思います。
設定した情報は、1ML などの Lightning ノード検索サイトに概ね 2 ~ 3 日くらい経つと反映されると思います。
Diamond Hands に参加するならやっておきたいこと
Lightning ノードを立ち上げて、「Diamond Hands (ダイヤモンドハンズ)」 プロジェクトに参加するなら、下記のことはやっておくといいと思います。
Diamond Hands の Telegram グループ
Telegram グループではノード運用者の間で色々と情報交換が行われていますし、プロジェクトに関する最新の情報も得ることができます。
Telegram アプリをインストールし、ユーザー登録を行ったら、Diamond Hands の Telegram グループへの参加申請ページから Join しましょう。
Amboss Space の Diamond Hands コミュニティ
Amboss Space の Diamond Hands コミュニティへの参加方法ですが、まずは自分の立ち上げた Lightning ノードが Amboss Space に掲載されるのを待ってから、Amboss Space にログインします。
ログイン方法はちょっと特殊で、まず Amboss Space のページ (自分の Lightning ノードのページでもどこでもよいです) を表示し、「Login」 ボタンを押してログインページに進みます。
すると、上記のように 「Message to Sign」 という部分に、
Login for Amboss. I confirm I am the owner of this node...
のようなメッセージが表示されると思いますので、それをコピーします。ここからは制限時間があるので手早くやりましょう。あ、Amboss Space のログインページは開いたままにしといてくださいね。
次に自分の Umbrel にログインして 「Ride The Lightning」 アプリを立ち上げましょう。メニューから 「Lightning」 → 「Sign/Verify」 と進み、「Sign」 タブに表示される 「Message to sign」 欄に先ほどコピーしたメッセージを入力し、「Sign」 ボタンを押しましょう。
すると、「Generated Signature」 部分に文字列が表示されると思いますので、これをコピーしたら先ほどの Amboss Space のログイン画面に戻ります。
「Signature」 入力欄に先ほど 「Ride The Lightning」 アプリからコピーした文字列をペーストし、下のログインセッションをどの期間保持するかを選択したら 「Login」 ボタンを押すと、自分の Lightning ノードの所有証明がされて、「My Node」 メニューからいつでも自分の Lightning ノード情報のページに移動できます。
最後に Amboss Space の Diamond Hands コミュニティページに移動し参加申請へと進みます。
すると、「コミュニティに参加している他の Lightning ノードから参加の承認を受けろ」 的な案内と、申請用のリンクが表示されると思いますので、先に紹介した Diamond Hands の Telegram グループにご挨拶と共に申請リンクを投稿して承認をお願いすれば、それを見た参加者の方々が承認をしてくれると思います。
参加が承認されると、Amboss Space の Diamond Hands コミュニティページに、自分の Lightning ノードが表示されますよ。