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誰がコストを負担するのか?

ブロードバンド・インターネット接続サービスの普及により、動画配信を始めとして大量のデータをやり取りするケースが増えています。しかし、それに伴いインターネット接続...

ブロードバンド・インターネット接続サービスの普及により、動画配信を始めとして大量のデータをやり取りするケースが増えています。しかし、それに伴いインターネット接続のインフラ部分を提供している ISP などでは、これら大量のトラフィックをさばくための設備投資が非常に大きな負担となっているのが現状。

そして、その設備投資コストを、動画配信など大きなトラフィックを発生させるサービスを提供する業者からも、それらを利用するユーザーからも回収できないことから、「これでは我々が作り上げたインフラをサービス提供業者やエンドユーザーに無償で使い倒されている状態ではないか」 という、「インフラただ乗り論」 という形の批判が急浮上してきているとの記事が @IT に掲載されています。

インフラ"ただ乗り論"に火をつけたのはNTTグループだ。1月18日に会見したNTT持ち株会社の代表取締役社長 和田紀夫氏は「映像を中心に大量のコンテンツが流通するようになった場合、ネットワークを拡充するために設備投資していく必要があるが、そこから得られるリターンをどういう形で確保できるのかということも課題」と指摘。Skypeを挙げて、「PtoPの通信手段が、単なる音声やテキストだけでなく、映像も含めて発展しようとしているが、このことも、新しいネットワークへの投資に対するリターンが非常に心配になる要因」として危機感を表明した。

それでは問題は動画配信サービスを提供する業者や、個別のアプリケーションにあるのでしょうか?問題はそう単純ではないようです。

IIJの鈴木氏は、ただ乗り論を個別アプリケーションの問題ではなく、インターネット全体の問題ととらえている。ブロードバンドが普及し、エンドユーザーが広帯域を使って自由にコンテンツを楽しんだり、発信する時代になった。しかし、「それに対して、誰がどういうコストを負担するのか。決め事はない。低コストで広帯域を実現したいまのインターネット・アーキテクチャの矛盾が、ただ乗り論として出てきたといえる」と語る。「インターネットの根幹のコンセンサスがいかにいい加減だったのかが、ただ乗り論で露呈した」

ムーアの法則からなる、いわゆる「チープ革命」によって、ネットインフラ部分のコスト負担も大きく軽減され、我々もその恩恵を享受させてもらってきたわけですが、インフラ部分だけで言えば、それもそろそろ限界に到達しようとしているのかもしれません。

私たちもインターネットを日々利用する立場として、考えてみる必要がありそうです。

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