表参道は青山ダイヤモンドホールで開催された、サン・マイクロシステムズ主催、「2.0 時代のテクノロジー・トレンド・セミナー」 に参加してきましたので、簡単にレポートを。
ネット界隈では 「Web2.0」 というキーワードが頻繁に話題に上がり、注目されているわけですが、基本的に中心となるのはコンシューマ市場での話が多いですね。今回のセミナーはエンタープライズ市場に焦点を当て、エンタープライズ・システムにおいて、Web2.0 の流れがどのように受け取られ、どのような変化をもたらすのか、その最新トレンドを解説する内容となっています。
Web 2.0の現在と未来
最初に登場したのは CNET Japan でもおなじみの渡辺聡 氏。トップバッターということで 「Web2.0とは」 というところから、ネットとエンタープライズの接合点といったところを解説されていました。詳しい内容は早くも氏の Blog にプレゼン資料と合わせて上がっていますのでそちらを。
エンタープライズにおけるブログ活用
続いて、SixApart の平田大治氏が登場、エンタープライズ市場における Blog の活用に関してのお話。企業においては、社外に向けて正しい情報をしっかりと発信し続ける能力、社内の情報流通・共有を推進する取り組みが必要だとのこと。
インターネットサービスのプラットフォーム
3人目のパネラーは株式会社 WEB2.0の佐藤匡彦氏。Web2.0 時代の新しいプラットフォームとは?という部分をそのバックグラウンドを含めて解説。また、Web2.0 的アプローチによるサービス実装を実際の事例を挙げながら解説されていました。
SEO:インターネットが生んだソリューションサービス
アイオイクスの滝日伴則氏による SEO に関するお話。
ASP を軸としたサービス統合/アプリケーション連動
株式会社環の江尻俊章氏が、自社のアクセス解析ビジネスをケースに ASP によるサービス提供、企業間での協業の現状について解説。
2.0 時代のシステム・インテグレーション
電通国際情報サービスの飯田哲夫氏。オープンソースをキーワードにエンタープライズにおける Web2.0 の現状、Web2.0 で何が起こるのか、そして Web2.0 時代に求められるものとは何かを解説。
オープンソースによってベンダーロックインをベースにした従来型ソフトウェアビジネスモデルに革新が起こり、オープンイノベーションが加速されること、それによって開発者のワークスタイルも変化していくことなどが語られたほか、SIer、ユーザー企業それぞれの立場で Web2.0 と関わる上でのポイントを下記のように挙げていました。
SIerの視点
- Web2.0 は、既存ビジネスとは短期的に相容れないことを認識する。
- ロックイン型ビジネスモデルの誘惑を絶つ。
- すべてが Web2.0 へ移行するとは思わないこと。
- その先のビジネスモデルへのビジョンを持つ。
ユーザー企業の視点
- 2.0 と、2.0 的 1.0 との違いを区別する。
- イノベーションのプロセスに参加できるということを認識する。
- 2.0 は万能ではないことを理解する。
- ビジネスドメインの再定義を行う。
2.0 時代のインフラとオープンサービスの登場
最後に登場したのは、サン・マイクロシステムズ株式会社の藤井彰人氏。ネットサイドからのイノベーションが IT ベンダーのビジネス・モデルに与えた影響とは何なのか。オープンソースをキーワードに Participation Age (参加の時代) における IT ベンダーのビジネスモデルについて解説されていました。
エンタープライズ市場において、特にサン・マイクロシステムズのような大手インフラベンダーが、Web2.0 という流れをどのように捉えているのか、その辺が聞けたことは結構有意義でした。
しかし、セミナー参加の際は絶対に PC を持っていこうと心に誓うも、今回も忘れてしまいましたが、もう手書きではメモが間に合わないですね。かなり抜けている箇所や、もしかしたら食い違っている箇所もあるかもしれませんので悪しからず。以上、2.0 時代のテクノロジー・トレンド・セミナーレポートでした。