Windows 11 にアップグレードするための 「PC 正常性チェック」 で NG になったので、BIOS の設定から TPM 2.0 を有効にする

1 年前に自作した PC が Windows 11 にアップグレードするための 「PC 正常性チェック」 で 「システム要件を満たさず」 と診断されてしまったので調べたところ、マザーボード側の初期設定の関係で 「TPM 2.0」 が有効になっていないことが判明したため、BIOS の設定から 「TPM 2.0」 を有効にしてみましたよというお話。

昨年の夏ですが、下記の参考記事で書いたとおり、仕事などでも使用しているメインの PC を刷新しました。

メインメモリを 128GB 積んでやったおかげで、あれから 1 年程経過した現在でも特に不満もなく快適なんですけども、つい先日、Windows アップデートの画面で Windows 11 のアップグレードに関するお知らせみたいのが出て、そこで 「お前の PC じゃ Windows 11 は無理だぜ」 というまさかのシステム要件を満たしていないという表示が......

はぁ? 1 年経ったとはいえ、Ryzen 9 3900X に M.2 NVMe SSD、メモリ 128GB の PC がスペック的に足りてねぇなんてあるかよ! ということでちょっと調べてみたら、どうやらマザーボード側の初期設定の関係で 「TPM 2.0」 が有効になっていないだけみたいでした。

ということで BIOS の設定から 「TPM 2.0」 を有効にしてみましたよというお話。

TPM 2.0 の有効化に関しては、Microsoft 社の公式サポートでも下記のページに関連情報が掲載されています。

ちなみに、TPM (Trusted Platform Module / トラステッド プラットフォーム モジュール) というのは、簡単にいってしまえば、ハードウェアベースの様々なセキュリティ関連機能を提供するためのモジュールです。一応、その技術概要や、Windows でどのように利用されているかについては下記のページなどで解説されていますので参考まで。

TPM 2.0 を有効にする前の状態

ある日何気なく Windows アップデートの画面を見たら、まさかの 「お前の PC は Windows 11 のシステム要件を満たしていねぇ」 という無慈悲なメッセージが......

BION 設定から TPM 2.0 を有効にする

ということで、早速 PC を再起動し、BIOS 設定を立ち上げます。

ここは使用しているマザーボードや、BIOS のバージョンによって異なるとは思いますが、私の環境の場合、目指すのは 「Advanced」 設定内にある 「AMD fTPM configuration」 の画面です。

この中に 「TPM Device Selection」 という項目がありますが、初期設定では 「Discrete TPM」 になっていました。

これはマザーボードに、物理的に TPM モジュール (ディスクリート型 TPM モジュールとして別売りされてます) を接続して使用する前提の設定で、私の環境では当然ながらディスクリート型 TPM モジュールをマザーボードに接続していなかったため、TPM が使えない状態になっていなかったと。

そこで、この設定を 「Firmware TPM」 に設定変更します。これでファームウェア版の TPM (fTPM) が利用可能になり、Windows 側でも TPM 2.0 を有効にすることができます。

ちなみに、設定変更時に下記のような警告が出ますが、念のため内容は確認してから OK を押しましょう。

警告の例としては下記のような感じ。AMD チップセットのマザーボードか、Intel チップセットのマザーボードかで内容は変わると思いますが、概ね、同じような警告が出ると思います。

Notice
AMD fTPM is a hardware TPM 2.0 implementation integrated in AMD AGESA code for credential storage and key management. The firmware TPM key will be stored in AMD AGESA code data region once you enable AMD fTPM and Windows® BitLocker for drive encryption. Please note that when the recovery key is lost or when the BIOS ROM chip is replaced, the system will not boot into the operating system and the data will stay encrypted and cannot be restored.

TPM 2.0 が無事有効になると

設定変更して Windows を再起動し、再度 「PC 正常性チェック」 を実行してみます。すると......

詳細を見てみると、「TPM 2.0」 が有効になっていることがわかります。

Windows 11 のシステム要件を満たしていることが確認できました。これでいつでも Windows 11 にアップグレードできます。

ということで、PC を自作したりする人でなければあまり関係ない話題だと思いますが、備忘録として書いておきます。

ちなみに、Windows 11 にはまだアップグレードしてません。PC が仕事用のメイン PC ということもあって、なんかあると非常に面倒くさいのでもう少し様子をみてからアップグレードを試してみようと思っています。

記事をここまで御覧頂きありがとうございます。
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