この記事は投資自体はもちろん、特定の金融商品への投資を勧めたり、勧誘したりするものではありません。リスク資産への投資はご自身で情報収集、精査した上でご判断ください。
急に 『投資戦略』 とかいう普段の当 Blog のメインテーマ (一応、テック系 Blog の端くれとは思っておりますので) とは全く関係ない記事を書くと、どうした、何かあったのか、と心配されそうですけども、まぁ個人の Blog なんて書きたいことを適当に書けばいいだろってことで、気にせず書きます。
当然ながら、アフィリエイト目的で突如怪しい投資情報への勧誘を始めたりもしませんのでご安心ください。
冒頭の言い訳はこれくらいにして本題へ。
実は以前、フリーランスを始めるならこういう考え方を知っておくといいんじゃないですかね、という記事 (下記参考) を書いたことがありまして、特にこれが大ヒット記事になったとか、そんなことは全くないんですが、それでもごく希に「読みました」ってわざわざ教えてくださる奇特な方もいらっしゃいます。
その中で書いた 「お金はある程度貯めておけ」 という部分について、昨今の投資ブーム? 的な流れもあってか、どういうことやってますか? っていう質問をされることがあり、さらに、同業などの、私と同じような立場の方と話していても、たまにそういう話題がでる中で薄々思っていた、結構、人って
- 何のために投資 (資産運用) するのか
- 投資するとしてどういうスタンスでやるのか
- 自分のリスク許容度ってどの程度なのか
みたいな根本的な部分をあんまり考えてないんだなぁって部分について、思いつくままに書いてみようと考えた次第です。
あ、別に偉そうに 「そんなことも考えてないですか?」 とか講釈たれたいわけじゃなくて、私も投資が習慣になる以前はそういうのをよく考えてなかったので、もしどうしよっかな~って迷っている方がいたら、その辺だけでも一回考えてみると頭の中が整理されますよっていう話です。
これは私が普段携わっている Web サイト作ったり、システム開発するようなお仕事でも同じなんですが、達成したい目標やゴールイメージを軽視すると、最悪の場合、「○○を作ること」 自体が目的化して、結局これ何のためにやってんの? っていう状況になったり、成果が出てるのか出てないのかすらわからなくなったりすることもあります。
また、目的がはっきりしていないと、何かうまくいってないな、となっても、(向かうべき先がわかってないんだから当然ですが) 軌道修正しようにもできない、という状態になったりします。
これは投資にも当てはまる話。
別に最初から高度、かつ詳細な投資戦略を考える必要はないと思いますが、最低限、「何のために」 「どういうスタンスで」 「どのくらいの額の投資をするのか」 くらいは決めておくと迷いがなくなります。
ということで、この記事が、その点について考えてみるための参考になれば幸いです。
そもそも何のために投資するのか
投資したいな~と思った人が仮に 10 人いたとしても、その目的は多種多様なんじゃないかなと思うんですよ。
例えば、
- 今すぐお金が欲しい、短期間でお金持ちになりたい
- 毎月の収入を○万円増やしたい
- 老後、もしくは将来に少しでもお金を残しておきたい
- 銀行にお金を置いておいても増えないから資産運用でもするか......
- 今の時代、資産運用くらいした方がいいぞと人から言われた
- 親から相続した 5,000 万円の使い道がねぇな。投資でもしてみるか
- 絶対に儲かる投資話をあなたにだけ教えますよ、と言われている
などなど。
そのうち、1 番目、2 番目の人にとっては多分この記事は全く役に立たないと思いますのでここで読むのをやめていただいて大丈夫だと思います。
株式など、何かしらリスク資産への投資で短期にお金持ちになったり、毎月の収入がアップしたりする方法はあると思いますが、私はそういうことには興味も、それに必要な才能もかける時間もないので、そういう目的での投資 (投機も含む) 自体は否定はしないものの、自分がやることはないです。
一方で、私が投資を始めたのは、3 番目の理由が 2 割、 4 番目の理由が 8 割くらいだったので、これに近い人であれば、これから書くことがもしかすると多少の参考にはなるかもしれません。
5 番目の人、余計なお世話なんですが、多分、今は投資自体をやめておいた方がいいですよ。お金とか大事なことを 「他人に言われたから」 で判断するのは危ういです。自発的に興味を持ててからでも遅くないのでは?
6 番目の人? 知らんわ。うらやましいな。
7 番目の人、それは詐欺だ。逃げろ。
で、3 や 4 を理由に投資を始める場合、「大金持ちになること (結果としてそうなるのはもちろんみんなうれしいと思うけど、それを目的にはしないという意味で)」 や、「短期でドカンとお金を稼ぎたい」 というより、「投資した資産をなるべく減らすことなく、少しずつでも良いから増やしていくため」 に投資をするという考え方になるのではないでしょうか。
さらに、当然ながら今現在、手元にまとまった資産がないからこう考えるわけで、一発でどーんと何かに投資するというより、手元の余剰資金を活用したいな、という話になると思います。
投資スタンスを明確に
上で書いた 「投資した資産をなるべく減らすことなく、少しずつでも良いから増やしていくため」 に投資をする、さらに手元の余剰資金を少しでも効率的に活用したいという場合、恐らく自然とその時間軸的なスタンスは 「長期」 になると思います。
そして、投資タイミングや金額的なスタンスについては、毎月一定額をコツコツ積み立てていく 「ドル・コスト平均法」 を採用するのが効率的でしょう。
要するに 「普通の人」 が徐々にでも資産を増やすなら、相場観 (あるいは相場勘) みたいな個人の能力への依存を極力排除した上で、時間を味方につけるのがまずは一番簡単っていうやつ。
別の言い方をするなら、大勝ちしなくてもいいから、取り返しの付かないような大負けを喰らったり、負け越して終わるみたいなことが起こる可能性を極力低くしていこう、という方向性です。
長期投資
長期で投資を考えるってことは、20 年とか 30 年後の未来に対して投資するってことです。要するにその何十年か後の未来には、今より世界の富が増えていると考えるから、そこにお金を投資するわけです。
とはいえ、これは 「長い目で見れば世界全体の富は右肩上がりに増え続けるでしょ」 というある意味、楽観的 (実際には今までそうだったんで) な考えに基づいているともいえますので、そこをどう捉えるかについて人によって考え方が違ってもいいと思います。
例えば米国株式 (S&P500) の場合、IT バブル崩壊、リーマンショックや直近の新型コロナウィルス感染症によるパンデミックなどでは一時的に、-60% とか、-30% みたいな暴落を経験しています。
その落ちた瞬間だけを切り取ればひどい話なんですが、結局その後は回復して史上最高値を更新しているので、結果論としては暴落はあくまで一時的なものでした。
また、過去 30 年間といった長期の実績でいえば、前述した途中の暴落や調整を挟みながらも結局、株価は 12 倍とか 13 倍になっているので、そういう暴落時にも投資をやめずにいれば資産は大きく増えたことになります。
もちろん、「過去にそうだったからといって未来永劫、そうとは限らないだろ」 とか、「実際に定年してお金が必要になった 30 年後にその大暴落が丁度ぶち当たったらどうすんだよ」 というのも、まったくその通りだと思いますが、結局は確率論の話なので、あとは自分がそれをどう考えるかでしかありません。
ただ、少なくとも明確に長期目線で投資をするなら、今日の株価や今月、来月の株価がどうなるか、なんてことは大した問題ではないという心境になるとは思います。
そして、そういう目先のことで一喜一憂、右往左往しなくなると、結果として投資に対して平常心でいることができます。
自分は長期投資だというスタンスを明確にすると、株価が下がったとかいうニュースを見る度に心がざわざわしてたり、逆に株高だって聞いて変に気が大きくなったり、みたいなことがなくなります。
究極的には投資してること自体を忘れてる位の心境になれば、自然とストレスの少ない投資を習慣化できることになります。
ドル・コスト平均法
毎月一定額を積み立てていく方法の楽なところは、いつ買うのが一番いいのか、みたいな投資のプロでもわからないことに、いちいち気を取られなくて済む、という点です。
私も含め、普通の人は別に投資が生活のメインではないと思いますので、そんなことにいちいち気を取られたり、迷ったりしたくないでしょう。定期積立なら一回設定してしまえば、しばらくはほったらかしで済むのでとっても楽です。
「収入が増えたので、投資に回せる余剰資金額が増えた」 みたいな場合は設定で積立額を増やすのもよいと思いますが、例えば 「今は株価が安いから投資額を増やそう」 みたいなことは一切しない、そういう変な欲を出さずに、ほったらかしておくというスタンスを個人的にはお勧めします。
分散投資
どんなリスク資産にどのくらいの割合で投資するのかも投資スタンスとして重要ですね。
これは後述するリスク許容度にもよると思いますが、リスクを最適化するためにも 1 つの銘柄に資金のすべてをぶっ込むみたいのは避けるべきです。
これは特定企業の個別株にぶっ込むみたいのを避けるのは当然として、「米国株式だけ」 「日本株式だけ」 といった特定の国や地域、あるいは 「株式」 だけのような特定の資産クラスへの依存も同様です。
どのような資産クラスをどのような割合にしてポートフォリオを組むかはこれも人それぞれなので正解はないですが、「分散投資」 というスタンスは必要です。
で、ここまで読んでわかる人はわかると思いますが、結局、多くの 「普通の人」 に最も適しているのは 「長期・分散・積立」 っていう王道の投資スタンスですよっていうごく当たり前の話にたどり着きます。
リスク許容度を考える
リスク許容度ってのは、投資している資産の価格変動、特に下落の方に、どの程度まであなたは耐えられますか? っていう話なんですけども、これも人それぞれですよね。
「資産がちょっとでも減るのは許せない」 ~ 「リスク上等だよ」 までその人の考え方、年齢、収入や資産額などによってまちまち。
極端な話、資産がちょっとでも減るのは嫌だっていうなら定期預金とかにしておけばいいと思います。定期預金を投資というかは別として、少なくとも額面上のお金が減るリスクは限りなく低いでしょう (インフレによってお金自体の価値は減っていくので相対的に資産が増えるかは知りませんけども)。
また、投資に回している額に対する価値観? 重さ? みたいのも人によって異なると思います。
例えば、可処分所得が年 600 万円ある、独身の方にとっての年 100 万円 (月に 8 万円程度) と、同じ可処分所得でも、配偶者が働いていなくて、お子さんがいたりする方の 100 万円は家計に占める重さが異なるでしょう。
長期投資で考えるなら、その負担が重くない範囲、簡単にいえば完全な余剰資金のみでやるのがまずは鉄則だと思います。
仮に株式に投資していれば前述したような 50% 以上の暴落がたまーに来るかもしれません。そういう時でも無理のない範囲の余剰資金で投資していれば、「まぁ長い人生、そういうこともありますよね」 と割り切れる確率も上がると思います (訓練された長期投資家になると 「調整局面はドル・コスト平均法で沢山買えるぜラッキー」 くらいに考えます)。
ところが、無理をして捻出した、なけなしのお金で投資すると、ちょっとした調整局面でも心の平穏が保ちにくくなりますし、大暴落なんかが来た日には慌ててぶん投げたくなるかもしれません。
長期投資の一番難しいところは、「途中でやめず、長期で投資し続けること」 です。調整局面や暴落局面でビビって投資をやめてしまっていたら、長期投資の一番よい部分を享受できなくなってしまいます。
そのためにも、繰り返しになりますが 「投資は過度な負担にならない範囲でやる」、つまり、下落局面で精神的に耐えられなくなるような無理な金額を投資に突っ込まないってことが重要です。
世の中には 『積立投資なんて入金力がすべて。月 1 万円とかしょぼい金額なら投資する意味なし』 みたいなことを言う人もいるみたいですが、人は人。
個人的には月に 5,000 円でも 1 万円でもいいから、コツコツ積み立てを継続することに意味があると考えますので、あまり金額は気にする必要はないと思います。
なにせ、目的が「目指せ億万長者」じゃないんだってことは先に書いたとおりなので。
その辺を踏まえて、毎月どのくらいの額を投資に回せるのかを決めましょう。
月に数万~十数万円程度の積立であれば NISA 口座を活用すればよいと思いますし、フリーランスや個人事業主でも iDeCo は利用できますので、完全に老後資金と割り切るなら iDeCo で積み立ててもいいかもしれませんね (節税にもなるし)。
この記事で対象としているような 「普通の人」 であれば、NISA の非課税枠内で十分長期運用できると思います (例えば毎月 5 万円の積立をしたとして、投資元本が 1,800 万円の非課税枠上限に達するまで 30 年かかりますので)。
具体的に何に投資するのか
ここまでで、投資スタンスと、毎月投資に回してもいいかなっていう額が決まりましたよね。そこまで明確になったのであれば、あとは投資を始めるだけです。
とは言っても、具体的に何に投資するのかが重要なのは当然のこと。
いくら 「長期・分散・積立」 の原則を守ったとしても、間違ったリスク資産にお金を入れてしまえば思ったように資産が増えなかったり、下手すれば損して終わりですからね。
これに関しては自分で調べようとしか言いようがないんですけども、長期・分散・積立投資を考える場合は、投資信託というのが、最も無難な選択になるのは間違いないでしょう。
投資信託 (ファンド)、例えば株式や債券の投資信託といっても、ものすごい数があると思いますので、悩むとは思うんですが、基本的には
- インデックス投資信託とアクティブ投資信託であれば、まずはインデックス投資信託の方を選択
- できる限り手数料 (信託手数料を含む実質コスト) が安いもの
- できる限りみんなが買っているもの (要するにファンド規模が大きく、その規模が増えていっているもの)
あたりを基準にするといいと思います。
投資信託には、株式や債券以外にも、REIT (リート、つまり不動産投資信託)、あるいは金などの貴金属、それらを含むコモディティなど、様々な種類があります。
前述した、インデックス投資信託なのか、アクティブ投資信託なのかによって期待できるリターンや手数料などが変わりますし、株式の投資信託といっても、日本株式、米国株式、先進国株式、全世界株式、新興国株式など、どの国やエリアを対象にするのか、あるいは米国株式のインデックス投資といっても、S&P500指数連動型なのか、ナスダック総合指数連動型なのかなど、選択肢は色々。
投入できる資金額にもよりますが、ある程度若い人 (毎月の積立額は少ないけど投資期間がこれから 30 年とか 40 年ありますよっていう人) なら株式を中心にして少しリスクを獲ってもいいかもしれません。
一方で、50 歳過ぎたりしてて、ある程度の額は積み立てられるけど時間は限られてて、リスキーなことはあまりしたくない、みたいな人なら債券を厚めに、株式も全世界株式を中心に、みたいのがセオリーと言われているようですね。
なお、個人的なお勧めですが、低コストなインデックス投資信託の比較については、インデックス投資の著名な投資家である水瀬ケンイチ氏が、ご自身の Blog 「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」 で定期的にまとめてくださっている記事が参考になると思います。
参考までに私の現在の投資戦略
さすがに私の具体的な資産ポートフォリオを細かく開示する気はありませんが、こういう考え方でやっていますよ、という部分について最後にまとめてみたいと思います。
私はごく普通の零細企業社長という立場で、成功した起業家とか、オーナー社長みたいに会社から役員報酬を何千万もとるようなお金持ちじゃありませんし、当然ながら資産○億円みたいな、すでにひと財産築いて将来安泰でーす、みたいな身分でもない (なれるもんならなりてぇですけど) ですから、ここまで書いてきた、ごく普通の、凡人ができる資産運用しかやっていないと思いますので、それなりに多くの方の参考にはなるんじゃないかなと。
つまりこれが、記事のタイトルにした 「ごく普通のクリエーター、個人事業主、零細企業社長のための投資戦略」 の具体例です。
前提
私の投資戦略 (戦略ってほどのものではないですけども) は基本的に下記の前提に基づいています。
- 億万長者になってリタイア生活~ みたいのは別に目指していない (結果としてそうなる分にはありがたいが、目標にはしていない)
- 基本は長期投資目線だけど、「老後のために (言い方を変えると○歳になるまで) 絶対に手を付けない」 とまでは思っていない
- 資産の目標額も決めてなくて、「気がついたらある程度のまとまった金融資産が手元にあった」 くらいでよい。そしてそれが 2、3 年間、全く仕事で収入が得られなくなっても今の生活水準を維持できるくらいの金額になってれば一旦は OK (そこで投資をやめるということではなく) くらいの熱量
- 投資に回すお金は完全に余剰金のみ。最悪そのお金がなくなったと考えても仕事や生活に影響が出ない範囲で投資する
- 投資は必ず継続的に、毎月一定額をコツコツ積み上げる (つまりお金が余ったときだけ投資に回すということではなく、毎月一定額投資しつつ、負担にならない金額を自分の中で決めたらあとはそれを常に継続する / これは単にめんどくせぇから一回積立設定してあとは忘れておきたいという理由による)
- 極力、日々の投資に時間や脳みそのリソースをとられたくはない。理想はほったらかし。別に投資は趣味じゃないので、他に時間を使いたいことが沢山ある
先に書いてきたことと多少かぶっている部分もありますけども、結果として 「長期・分散・積立」 というスタイルが一番あってるなという結論に。
具体的な投資対象
前提で書いた通り、長期投資目線の私は、短期での価格の上げ下げみたいのには興味はなく、10 年、20 年単位でリスクとリターンが自分の想定内にバランスしそうな投資対象はどれかな? という点で投資先を考えました。
といっても実際に私がこれを考えたのは投資を始めた十何年も前の話で、かつ最初からここまでカッチリ考えが固まっていたわけでもなく、最初は手探り、数年である程度固定化、みたいな流れもありましたし、当然、「今」 考えるのとは少し違うと思いますが。
繰り返し書いた通り、この辺の考え方は人それぞれなので、別に私の考えが正しいとかいうつもりはありませんが、その当時の私の場合は下記のような思考。
- ある程度のリターンを狙うなら株式には投資しておきたいからメインは株式になるよな
- なんだかんだ米国経済って強いし、長い目でみてもそれは変わらなそうだから米国株式をメインに、日本含む先進国にも分散投資しておくか
- 株式以外では先進国の債券も割合的には少なくていいから少しは持っておこうかな
さらに、投資を始めて少し経ってから、
- 新興国株式も伸びしろ重視で少しは持っておきたいな
- 安全資産として金など貴金属にも一部投資しておくのはどうだろ、でもそれなら現物っていう選択肢もあるな
みたいなことも考え始めた、ということで、最終的には、
- 米国株式関連のインデックス投資信託に計 40% くらい
- 日本株式、および先進国株式のインデックス投資信託に計 40% くらい (先進国株式には日本や米国も入っちゃてるから多少重複してるけど)
- 先進国債券のインデックス投資信託に計 10% くらい
- 新興国株式のインデックス投資信託に計 5% くらい
- 金の現物に 5% くらい
の割合になるよう、毎月の投資総額を分散して積み立てるように設定して、積立投資を始めてから 15 年くらい、上記の方針で固定化されてからは 10 年くらいかな、ほぼリバランスとかせずにほったらかしています。
途中、例えば同じ米国株式のインデックス投資信託でも、手数料が安くて良さそうなのが出たので積立対象をそっちに変更 (古い投資信託は積立をやめるだけで売ったりはせず放置)、みたいなことは何度かしました。
毎月の投資額を増やす場合もなるべく割合は保つようにしていますけども、金額が細かくなっちゃう場合は米国株式優先にしておく、くらいの雑さです。
一方で、所謂テーマ型投資信託っていうんですか? 例えば今なら 「AI 関連株に投資」 みたいなやつとか、レバレッジがかかった投資信託に関しては、長期でほったらかしておきたい自分には合っていないということで一切手を出していませんし、不動産投資信託もあんまり興味持てなかったので買ったことないです。
さて、私の場合はこんな感じですけども、人によって毎月の投資に回せる金額が少ない場合 (例えば月 1 万円とか) は、例に挙げたように、細かく色んな投資信託を買うってことが難しくなることもあると思います。
その場合は、ある程度取捨選択するか、「全世界株式」 (所謂、オルカンってやつですね) みたいな、株式なら株式の分野で分散度の高い投資信託だけを買うみたいな形になるかもしれませんが、まずはそれでもいいんじゃないでしょうか。
積み立ててることは忘れてお仕事を頑張り、それで収入が増えて余裕ができたら毎月の投資額を少し上げるときに他の投資信託も積立対象にする、みたいな考え方もありますので。
ちなみに、投資信託を選ぶ際は、目論見書はきちんと読みましょうね。外国の株式や債券の場合は為替ヘッジするかどうか (個人的には長期投資なら為替ヘッジは不要と考えていますが) とか、どこに、どういう割合で投資しているのか、あるいは前述した、手数料、必要コストみたいな話はここに全部書いてあります。
また、投資信託の購入時に、「分配金あり」 or 「分配金なし (再投資)」 を選択できる場合もありますが、長期投資で複利効果を狙うなら 「再投資」 一択です。
この辺の基本的な部分くらいはきちんと勉強しないといけないのは当然のことなので、よくわからんな...... という方は、まずそこから始めましょう。
余談ながら、先に、直近の株価などにいちいち反応しない、って書いたんですけども、一方で、世界の経済やその仕組み的な話に興味を持つきっかけとしても投資はよいと思います。
私も投資を始めるまでは経済ニュースとかにそこまで興味なかったですし、日本は長いことデフレ経済でみんな忘れちゃってるかもしれませんが、経済成長していけばお金の価値は相対的に下がっていくんだよな、っていう当たり前のこともあまり意識したことがなかった。
正直、投資なんて個別株を買うとか不動産に投資するくらいのイメージしかなかったですし、そういうのはお金が沢山ある人がやることだ、くらいの感覚でした。
普通の人でも時間を味方につけることで、(急に大金持ちになったり、遊んで暮らせるようにはならないけれど) お金に働いてもらうってことができるってのを知れたのは今の投資を始めてからですし、それでちょっとだけ視野が広がった気もするので、その辺はよかったなと思います。
お勧めの書籍など
さて最後にちょっとだけ参考情報。
まず、「長期・分散・積立」 での投資、いいかもね。と思った人に、最初に 1 冊だけ書籍をお勧めするとすれば? といわれたら、個人的には下記のどちらかを勧めると思います。
どっちか 1 冊読んでおけば、長期・分散・積立投資の基本的な部分はわかる良書。どちらも知ってる人は当たり前に知っているベストセラーですね。
私はどちらも最初に出版された版は持っていますが、両書籍とも改訂されて、現状に即するようになっているようですので、ケチって古本で古い版を買ったりせず、最新版を買うとよいと思います。
あと、投資の本じゃないんですけども、投資 (つまり将来のため) に回すお金と、今をどう生きるかのバランスについて考えるのにお勧めの書籍として下記 (リンク先は日本語の翻訳版なのでご安心を)。
タイトルのインパクトから、金なんか貯めてないで今を楽しめ、金は墓場まで持っていけねぇぞ、みたいな話を想像するかもしれませんが、要するに 『お金は 「手段」 であって、「目的」 じゃないですよ』 って話ですから、「自分は何のために投資するのか」 を考える上でもよい参考になると思います。
ということで、なんか書いていたら長くなってしまいましたけども、この辺で終わりにしたいと思います。
何度も繰り返して恐縮ですが、投資するかしないか、するとしてどういうスタンス、リスク許容度で投資をするかについては、人それぞれで、ここで私が書いた内容が正解とか、それ以外が間違っているとかいう話ではありません。
私もそうでしたが、自分に合いそうな考え方があれば、それを参考に、あとは自分なりに掘り下げていってみるのがよいのではないでしょうか。